カーニバル終了☆春待ちのチェコ(^_-)-☆
日本はそろそろ南からソメイヨシノが咲き始めるころでしょうか。
チェコはようやく日中気温が10℃を越えるようになりました。
本格的な春よ、はやくこい~~!
花粉症だけは、始まってるんですけど‐:
ヨーロッパの春のお祭りの代表は復活祭。でもその前にも一大イベントが。
カーニバルって、ご存知ですよね?
カーニバルはチェコ語で、マソプーストといいます。私はチェコの民俗色色濃いマソプーストが好き!
ちなみに、マソプーストという単語はこう書きます。
Masopůst/マソプースト:肉の断食期間
単語の起源は、Opustit: 見捨てる、遠ざける + maso: 肉。
1. マソプーストは何するの?
春が来れば家畜が増える、植物が育つ。春待ち行事はそれこそキリスト教の普及以前から存在してきました。その当時の習慣が色々詰まっているのがマソプースト。
復活祭までの40日間強(年によって違う)の間は、肉の断食時期とされています。その前に飲んで食べて踊って歌って、楽しんでおこうというものです。
なので、マソプーストに際しては豚殺し行事も行われます。一頭の豚をその行事用にしめるんです。地域の肉屋さんが来て豚の体を余すところなく加工し、保存分以外その場で食してしまうというもの。上にある画像は、プラハ中心地にあるビアホールが開催した、ザビヤチカの様子です。豚さん、半分になってますが💦
私が20年前に訪問したあるお宅のザビヤチカ行事では、生まれて初めて
豚の血のスープ(*_*)をいただきました。
おいしくいただきましたが、次の日の朝、自分が豚臭いことに気づきました…
強烈な思い出です💦
2.マソプースト定番の仮装
この仮装が色とりどりで美しく、白い冬景色に映えるのです💛
仮装の種類も色々。上記画像はShutterstockさんで見つけたものですが、右から
「死神」、「煙突掃除」、「河童」、(派手な仮装の人はちょっとわかりません💦)、茶色いのは「クマ」。
その昔からあるのは動物のものが多いみたい。
それぞれの仮装に意味があり、その仮装をした人と、しなくてはいけないことも決まっているそうです。
例えば、クマ。クマとは女性が踊らなければならず、踊るときに高く飛び上がらないと穀物が成長しないのだとか。また、クマの仮装の一部の藁をとってその藁をめんどりの小屋に入れると、卵を産むと言われていたよう。
他のトラディッショナルな仮装を、私のお気に入り絵本の中に見つけました。
馬↓
ちなみに、絵本はダグマル・ウルバーンコヴァーさんの「Maškary(仮装)」です。
この馬の頭のように、キレイなリボンを沢山つける仮装が大半です。
下はクルコノシェ山脈おひざ元の町、ヴルフラビーでのマソプースト。このおじさんはコウノトリの巣が頭にあります↓。こちらはおじさんオリジナルの仮装のようですが。
3.マソプーストのハイライト
地方によって違いがあるそうです。
上記のコウノトリのおじさんと会ったヴルフラビーでは、春のドアを開ける鍵の引き渡しがありました。2枚目の画像でも、仮装してる皆さんが手に鍵をもってますね。
また、楽器のコントラバスが象徴的に用いられる場所も多いです。
トップ画像はわが町のマソプーストですが、コントラバスの形の飾りを引っ張ってるでしょ。
上の画像は同じヴルフラビー。コントラバス、ここでも持ってますよね。
コントラバスはお祭りの象徴。
最終日の夜に、コントラバスを埋葬する行事をします。これによって、お祭り騒ぎは終了となります。逆に、最終日の深夜を過ぎてもどんちゃん騒ぎをしていると、死神や地獄のお使いが来ると言われていたそうです。
4.は~~るよ、こい!!
本来でしたらこの後、4月の復活祭まで肉は食べられません。まあ、現代では皆さん普通に食べちゃってますけど。
ちょっと話はずれますが、ここ数年でこういう昔からの民俗行事がプラハでも見直される傾向があります。私がここに住み始めた当初は、もっと地味に行事をしてたように思うのです。皆さん生活に余裕が出てきて、そういう行事で楽しもうとか、住民の集まる場を作ろうとか、民俗行事が社会を繋ぐ機能が活用されるようになってきた、ってことかもしれません。
我が家の南向きの玄関口にある桜のつぼみはまだ固いです。でも、森ではクロッカスが咲き始めました。本格的は春まで、あと少し!!